足助町に住むH様から亡くなったお婆様の桐タンスに自分の着物を入れたいからと、修理の依頼がありました。
新築したご自宅の隣の納戸に眠っていたものです。
ご自宅の前には川が流れており、川に降りられる階段がいくつも造られていました。
奥様の子供の頃は学校から帰ってくるとすぐ川に降りて水遊びをしていたそうです。
とってもキレイな川でした。
ご依頼があったのはこのタンス。引き出しの中もキレイなままで、虫食いもほとんどありませんでした。
こちらのタンスはお爺様のものだそうです。
納屋の中にこの二台も眠っており、一緒に直す事になりました。この二台も状態は悪くなかったです。
ふすまの部分はそのままで、当時の雰囲気を残しています。
金物をスライドするとカギ穴になっています。当時の物は、凝ってますね。
二台分の金物を磨き上げるだけで3・4日かかりました。
今では柄の入ったスリガラスは、なかなか見かけなくなりました。
和室に並べて設置しました。
茶道が趣味の奥様。お茶会への参加の時は、楽しんでお着物を選んで頂けそうです。
何より処分されそうだった祖父母のタンスをまた使えることが良かった、と言って下さいました。